韓国ご当地、うまい食堂の美味しい一皿。: 8月 2015

2015/08/28

「Magpie Brewing」ソウル／梨泰院

ビターチョコレートの味わいがたまらない

Magpie Porter（韓国オリジナルクラフトビール）
맥파이 포터

韓国の国産ビールはおいしくない！を払拭するかのように韓国は近年、クラフトビール（手作り地ビール）が流行中。ソウルでのブームは、異国情緒あふれる梨泰院の経理団通りからはじまりました。そして、パイオニアとして名高いのが「Magpie Brewing マグパイブルーイング」です。アメリカ出身の人達によって、韓国にクラフトビール旋風が吹いたんですね。地下鉄６号線の緑莎坪駅から経理団通りに入る入口の路地裏に位置。お店は、カウンタースタイルでビールが楽しめる「ブリューショップ」と、地下で焼きたてのピザと一緒にビールを味わえる「ベースメント」で構成されています。クラフトビールは１０種類以上と多彩で、季節限定のビールもあり気軽に楽しむことができます。中でも一番の人気なのが「Magpie Porter」。ローストした麦芽を使ったオリジナルの黒ビールで、しっかりとしたビターなコクとチョコレートのような甘味を味わえるクラフトビールです。ビターチョコを感じながら、ゆっくり時間をかけて飲めるのがこのビールの魅力。会話も弾みます。ベースメントで、焼きたてのピザと一緒に「ピメッ（ピザ＋メッチュ）」を楽しんでも良いですね。こういう良店が家の近所にあると、夜が楽しくなりますね。

新鮮だから感じるビターチョコレートのような味わい

焼きたてのチーズピザと一緒にピメッ（ピザ＋メッチュ）も楽しめます

チーズたっぷりでポーターと良く合います

店名のMagpieは「カササギ」の事で韓国の国鳥です

◎

Magpie Brewing
맥파이브루잉
◎電話：02-749-2849

◎休業日：月曜日、旧正月、秋夕

◎営業時間：ブリューショップ 15：00 - 22：00
　　　　　　ベースメント 17：00 - 翌1：00

◎住所：ソウル特別市龍山区緑莎坪大路 244-1

　　　　서울특별시 용산구 녹사평대로 244-1

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2015/08/27

「鶏熱社」ソウル／付岩洞

ソウルNo.1！パリッと瑞々しいプレミアムチキン

フライドチキン
프라이드치킨

ソウル北部の人気エリア付岩洞に、ソウルで一番美味しいと評判のチキン専門店「鶏熱社（ケヨルサ）」があります。ソウル三大チキンの一角を担い、週末は行列ができる屈指の名店です。市内中心からは多少アクセスに難がありますが、訪れる価値は十分あります。お店の外でもチキンを揚げるいい香りがしてきます。店内はそれほど広くありませんが、平日でも席は常に埋まっている盛況ぶり。テイクアウト用の紙袋が並んでいるのは、お店で食べてさらにお持ち帰りを購入する人が多いからでしょう。店内にメニューが見当たりませんが、一種類のフライドチキンの他につぶ貝の和え物があるようです。フライドチキンは鶏一羽単位。揚げるのに少々時間がかかるため、チキンの追加注文ができません。約１０分、揚げたてのフライドチキンと大振りのポテトが登場。では、キンキンに冷えたビールと「チメッ（チキンとメッチュ）」のはじまりです。フライドチキンの衣は控えめながら、サクッパリッと実に心地よい食感。そして鶏肉の質が良いのでしょう。瑞々しくジューシーで、本当に柔らかい鶏肉が顔を出します。鶏肉にしっかり下味が付いているので、ソースは必要ありません。これは美味しい！鶏肉の旨味が見事に生きているのは、この絶妙な揚げ方に秘密があるのでしょうか。これだけジューシーなのに、脂っぽくなくさっぱりといただけるのも魅力的。生ビールがグイグイ進んでしまいます。まさに、プレミアムなフライドチキン、脱帽の一皿でした。

キンキンに冷えた生ビールとプレミアムなチメッ（チキン＆メッチュ）

外はパリッ、鶏肉は瑞々しくジューシーでプリプリ

大振りなポテトもホクホク

鷄熱社（ケヨルサ）
계열사
◎電話：02-783-0890

◎休業日：月曜日、旧正月、秋夕

◎営業時間：12：00 - 24：00

◎住所：ソウル特別市鍾路区付岩洞 258-3

　　　　서울특별시 종로구 부암동 258-3

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2015/08/24

「サンボジョン」ソウル／汝矣島

キムタクも大好き？大豆のパワースポット鍋

チョングッチャン（納豆鍋）
청국장

国会議事堂や放送局、証券会社が集まるソウルの中枢、汝矣島。地下鉄５号線の汝矣島駅５番出口を出てすぐ。議員などの名士がその味に魅せられ評判となった「サンボジョン」があります。ここの「チョングッチャン（納豆鍋）」を求め、今日も賑わう店内。チャングッチャンと言えば、日本の映画「HERO劇場版」でキムタク演じる久利生検事が連呼していたあの鍋料理。ここサンボジョンでは、全羅南道の海南から直送される清麹醤（納豆）を使用し、３０年間変わらない味を出しているそうです。年季の入った鉄鍋に、味噌スープ、たっぷりの豆腐、ネギ、キャベツ、そしてどっさり清麹醤が入ります。強火にかけると徐々に香ばしい大豆の香りがしてきました。味噌に納豆に豆腐、大豆が集結したまさに大豆のパワースポットのような鍋です。主役の清麹醤は、香りが良く濃厚ながらまろやかな味わいが特徴。味噌、豆腐との相性がとても良く、豊かで上品なお味噌汁をいただいてるようです。ごはんがススムのはもちろん、冷えた焼酎でチビチビ飲むのもぴったり。お腹が温まったら、夏季限定の「コングクス（豆乳麺）」で大豆づくしをしめくくりたい。

たっぷりのチョングッチャンがうれしい

味噌、納豆、豆腐と大豆のパワースポットのような鍋

ごはんがススムススム

熱々のチョングッチャンには冷えた焼酎で、韓国おじさんの仲間入り

〆は、夏季限定のコングクス（豆乳麺）で大豆づくし

サンボジョン
삼보청
◎電話：02-783-0890

◎休業日：日曜日、旧正月、秋夕

◎営業時間：10:00 - 22:00

◎住所：ソウル特別市永登浦区汝矣島洞 35-5 1F

　　　　서울특별시 영등포구 여의도동 35-5 1F

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2015/08/22

「セビョッチッ」ソウル／清潭洞

新鮮なユッケたっぷり！焼肉屋さんの正しいビビンバ

韓牛のユッケビビンバ
육회비빔밥

ブランド店がずらりと並ぶ高級街の清潭洞。駅から漢江方面へ向かう路地に、その名も夜明けの店「セビョッチッ」があります。年中無休２４時間営業の眠らないお店。上質な韓牛をあつかう有名な焼肉屋さんで、場所がら芸能人も多く訪れるそうです。店内は、常にお客さんが入れ替わり回転がスムーズ。お客さんの半分以上が揃って注文するのが、名物の「ユッケビビンバ」です。高級焼肉店ならではの上質な韓牛を、たっぷり使ったビビンバがリーズナブルにいただけます。付いてくるおかず類は、セルフでおかわり自由。焼肉屋さんならではの、具沢山なヘジャンクも付いてうれしい限りです。ビビンバには、ピンク色の新鮮な韓牛ユッケに、もやし、人参、ほうれん草、ぜんまい、ズッキーニなどの各ナムルが乗ります。それぞれの具材に下味が付いているので、好みでコチュジャンを加えます。ビビンバはしっかり混ぜて、味に深みを出すのがコツ。まず、韓牛の甘味とジューシー感が口に広がり、複雑な具材の味わいが飛び込んできます。これが見事に調和するのが、美味しいビビンバの証。セビョッチッのユッケビビンバは、焼肉屋さんの正しいビビンバです。美味しい一皿に、今日もお腹が満たされました。

ユッケ、ナムルにも味が付いているのでコチュジャンは好みで調整

ユッケたっぷり！よく混ぜて深みを出します

ユッケの甘味を主役に食材が混ざり合って複合的な味わいです

焼肉屋さんならではの立派なヘジャンクが付いてきます

セビョッチッ
새벽집
◎電話：02-546-5739

◎休業日：年中無休

◎営業時間：24時間

◎住所：ソウル特別市江南区清潭洞 129-10

　　　　서울특별시 강남구 청담동 129-10

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2015/08/20

「慶熙宮トゥンカルビ」ソウル／光化門

軍手で掴んでかぶりつく！一度食べたら止まらない

豚バックリブの炭火焼き
등갈비참숯구이

ソウル地下鉄５号線の光化門駅１番出口から斜めに道を入り、トンカツさぼてんの脇道を入ります。するとチキン店から飲み屋さん、カラオケ店まで揃ったサラリーマンの天国のような細い路地に出ます。夕方６時すぎ、仕事を終えたサラリーマンで賑わうのが「慶熙宮トゥンカルビ」です。トゥンカルビは豚のバックリブで、韓国の人達に人気の部位。チーズブームの影響で、トゥンカルビにもチーズを付けて食べるお店が主流です。シンプルに炭火焼きで食べられるお店が減っている中、専門店の「慶熙宮トゥンカルビ」は貴重な存在だと思います。お店の外にもずらりとテーブルが並んでおり、韓国人に混じって野外で食べるのも風情があるでしょう。トゥンカルビは、フランス産でシンプルに塩だけの物と味付けした物から選べます。おすすめは、塩のみ。カンカンの炭火がセットされ、軍手とビニール手袋が用意されます。お箸を持つ手とは逆の手に軍手、さらに上からビニール手袋をはめて準備完了。トゥンカルビは、ある程度火が通された状態で出てきます。骨と骨をばらし、炭火の上でじっくり焼いて行きます。焦げ目が出て来たら焼き上がりです。

熱いですが骨の部分を軍手で掴み、特製ダレにつけて豪快にかぶりつきましょう。このプリプリ感がたまりませんね。ジューシーなのにさっぱりと食べられるのは、フルーティーな特製ダレが良いからです。骨に付いたお肉まで食べていると、野生的になっている自分がそこにいます。とにかく夢中になってかぶりついてしまうので、気がつくと一人前あっという間に平らげてしまいます。もう二人前お願いします！さっぱりいただけるので、追加を頼んでしまう中毒性がここのトゥンカルビにはあります。もう今日も止まりません。。笑

炭火と軍手が用意されます

ある程度火が通された状態で。さらに炭火でじっくり焼きます

食べやすくなっているので軍手で骨をつかんでいただきます

フルーティーな特製ダレにつけてかぶりついたらもう止まらない

慶熙宮トゥンカルビ
경희궁등갈비
◎電話：02-723-7297

◎休業日：旧正月、秋夕

◎営業時間：17：00 - 23：30

◎住所：ソウル特別市鍾路区唐珠洞 119

　　　　서울특별시 종로구 당주동 119

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2015/08/19

「古色蒼然」慶尚北道／慶州

どこか懐かしい慶州の新名物

韓牛と豚のトッカルビ定食
소 ＋ 돼지떡갈비정식

世界遺産の仏国寺へ向かう大通り沿いにある人気店「古色蒼然（コセッチョンヤン）」。慶州の新名物として注目されている、韓国式ハンバーグ「トッカルビ」が美味しいと行列ができるお店です。トッカルビの「トッ」はお餅の事で、お肉をお餅のようにしたハンバーグのような存在です。ともに画家で学校の教師をしていたご夫婦が営んでいることもあり、韓屋のお店の回りには小動物がいたり、店内はどこか学校の教室を彷彿されるインテリアで、子供心をくすぐる空間です。店名も素敵ですね。メニューはトッカルビの定食のみで、ハンバーグのお肉を豚肉、牛肉、牛肉と豚肉の両方の三種類から選べます。もちろんおすすめは、欲張りな牛肉と豚肉の両方が味わえる定食。使用している牛肉はブランド牛の韓牛、豚肉も新鮮な生肉を使っており食材へのこだわりを感じます。テーブルいっぱいに、おかず類が運ばれてきました。野菜のかき揚げ、キムチ、ナムルの数々、チジミ、テンンジャンチゲ、そしてケジャンまであります。そして、主役のトッカルビがやってきました。鉄板の上に、豚肉と韓牛のトッカルビがふたつ。童心に返るように、思わず笑みがこぼれます。割ると肉汁がジュワーというハンバーグではなく、丁寧に練られたお肉の味をそのまま味わう感覚です。甘辛いタレが少々塗られており、しつこくなく上品な味わいです。韓牛の方は、この肉々しさがどこか懐かしくてたまりません。豚肉の方は、牛よりジューシーな味わいです。お肉料理なので、韓国式に葉野菜に包んでもたいへん美味しいです。たくさんのおかず類と一緒に、焼酎をチビチビ、そしてトッカルビを頬張る。どこか懐かしい空間で、大人の給食をいただいているような不思議な感覚でした。

主役の韓国式ハンバーグ。上が韓牛、下が国産の豚肉を使ったトッカルビ

韓牛の方は、この肉々しさがどこか懐かしい味わい

豚肉の方は、ジューシー感が強い

たくさんのおかず類では、この野菜のかき揚げが気に入りました

ケジャンも付いてうれしい限り

古色蒼然
고색창연
◎電話：054-748-0952

◎休業日：年中無休

◎営業時間：9：00 - 21：00

◎住所：慶尚北道慶州市馬洞 277-2

　　　　경상북도 경주시 마동 277-2

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2015/08/17

「光化門家」ソウル／光化門

路地裏の名店の極み

豚キムチチゲ

돼지김치찌개

ソウルの中心地、光化門の世宗文化会館裏にひっそりと一本の古い路地があります。通り中程に、サラリーマンや地元の人達から絶大な人気を誇る小さな食堂「光化門家」はあります。ソウル５大キムチチゲの一角を担う、キムチチゲの名店。古ぼけた外観から入るのを躊躇する佇まいですが、狭い店内はすでに満席。さすがの人気ぶりです。厨房を通り細い階段を上がると、二階はお座敷になっています。席に着き名物の「豚キムチチゲ」を注文すると鍋が用意され、強火にかけられます。キムチチゲは、一気に強火にかけるのがポイント。湯気が出て来たら、さぁいただきましょう。主役のキムチは、まろやかな酸っぱさが特徴です。発酵が進むことで、この円みが出るのでしょう。この酸っぱさにはまれば、韓国通かもしれません。そして、ここのキムチチゲにはたっぷり豚の首肉が入っているのも特徴です。極みのキムチとたっぷりの豚肉、ニンニクが極上のスープを生み出しています。これには、焼酎がぴったりなのは納得です。豚キムチチゲと一緒に食べたいのが、もう１つの名物「ケランマリ（卵焼き）」です。素朴な卵焼きですが、これが不思議とキムチチゲと合うんです。年季の入った店内は、まさに大衆食堂。この雰囲気で味わうからこそ、さらに美味しく感じるのかもしれません。残念ながらこの路地は、再開発の対象になっているそうです。今後、光化門家がどうなってしまうのか心配ですが、極みのキムチチゲの味は変わらず残って行ってほしいと願っています。